遺言書の作成方法

2-2-1 自筆証書遺言方式

自筆証書遺言とは、遺言者がその遺言の全文、日付および氏名を自署し、これに印を押印して作成する遺言です。
自筆証書遺言は、いつでもどこでも作成できるという簡単さや、遺言したことやその内容を秘密にしておけるメリットがありますし、特に費用も掛かりません。
しかし遺言書を紛失したり、偽造・変造されたりする危険があり、また法律上の形式不備により遺言が無効になったり、文意が不明確なために紛争が生じたりするディメリットがあります。
自筆証書遺言は相続発生後、家庭裁判所における検認手続(※)きが必要になります。
また平成30年の民法の改正において、自筆証書遺言の方式について改正が行われました。
ひとつは自筆証書遺言の財産目録の部分について、自筆ではなくパソコンなどで作成することや、土地や建物について法務局の全部事項証明書をそのまま目録として使用することもできるようになりました。
ただし遺言者がすべてのページに署名し、押印をする必要があります。
さらに自筆証書遺言の原本を法務局などの公的機関で保管する制度も始まりました。

(※)検認手続きとは、相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに,遺言書の形状,加除訂正の状態,日付,署名などの内容を明確にして,遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。

2-2-2 公正証書遺言方式

公正証書遺言とは、遺言者が遺言の趣旨を口頭で述べ、公証人がこれを筆記するなどして公正証書を作成することによって行う遺言です。
公正証書とは、公証人がその権限に基づき作成する公文書のことをいいます。
通常近隣の公証人役場に行って公正証書遺言を作成します。
この遺言を作成するには証人が2人必要であり、またそれなりの費用が掛かりますが、遺言の原本が公証人役場で保管されるため、偽造、変造の危険が少ないというメリットがあります。
また公正証書で作成された遺言書のうち、平成元年以降のものについては、日本公証人連合会の遺言書検索システムを利用して、検索することが可能です。この遺言書検索システムは最寄りの公証役場において日本全国で作成された公正証書遺言を検索することができます。

2-2-3 秘密証書遺言方式

秘密証書遺言は、遺言があることを明らかにしつつ、その内容を秘密にしておくために作成する遺言です。
遺言を秘密に保管しておくための方式であり、遺言自体は特別な作成方式が定められているわけではありません。
秘密証書遺言のメリットは遺言があることを明らかにしつつ、その内容を秘密にすることができることです。
一方ディメリットは、公証人1人、証人2人が必要であり、作成手続きが面倒であり費用の掛かること、さらに公証人は遺言の内容には関与しないため、記載内容をめぐって紛争が生じる可能性のあることなどです。

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